感想

ライブレポ等

THE GOHST TOUR2023 まとめ

参加した公演

11/3 仙台ゼビオアリーナ

(モバイル:アリーナ37列)

11/18 19さいたまスーパーアリーナ

(初日:相方モバイル:200lv

2日目:FC アリーナB3ブロック)

11/30 12/3 日本武道館

(初日モバイル:アリーナA9 8列目

3日目:一般発売 スタンド2階Wブロック)

12/23 24 ポートメッセ名古屋

(初日:相方モバイルF10ブロック

2日目:モバイル アリーナA3 3列目)

 

最新が常に最高、嘘偽りなくそう思うツアーでした。

 

M1 三年後

イントロの地響きのようなベースが改めて格好いい。

遠方の席ではシルエットしか見えない、ホールツアーから続く焦らし演出。目潰しライトが強く、武道館の2階スタンド正面ではムスカ状態に陥る羽目に。目をつぶって曲を味わう、稀有な経験をしました。

名古屋ではF10ブロックの上手端でしたが、テルさんから見て左ブリージアの上の壁に、ヒサシさんのシルエットが舞っていて思わず見惚れ。

12/25のGコネで、『第一声を出して不安が吹き飛ぶ心地良さ』とテルさんが言っていましたが、第一声を聴いた時から、『今日も最高のライブになる』と確信できる声でした。

マイクを辿る指先の美しさ。

目を閉じて魂を焦がしてのけぞり歌う姿。最高のボーカリスト

 

M2 棘

照らし出されるステージと客席。

いつも嬉しそうに地名をコール姿が印象的でした。

サビ始まりで会場を煽り、からの、♪正気じゃない俺がいる、で、一瞬で色気とオーラを纏うのに毎回ゾクゾクしてました。

 

M3 海峡の街にて

仙台2日目で『教会の街にて』と誤ってタイトルコールをしてしまった曲。客席の頭上に大きなハテナマークが浮かんだのが見えるようでした。うはは、と笑いながらライトが付き、『教会じゃないやw海峡だww』『俺の家からは教会が見えるんですよ』と相変わらずよく分からない誤魔化し方をするてるさん。

『いや、五分前にタイトル変えようって打ち合わせしたんだよね!』と、真顔でボケつつ庇いつつテルさんを弄るも、テルさんの発言と被りあまりウケなかったタクローさん。すごくGLAYらしい場面でした。

『抱きしめてくれた喜びいつまでも忘れられない』

の、切なげな眼差しが麗しかったです。

 

『思い出す日は miss you』の後の給水、

タオルでぎゅっと顔に押し当てて汗を拭っていて、ステージの暑さを感じていました。

(客席は涼しいことも多く、私は途中まで上着を着ていたので。)

 

この曲は、私が参加した中では武道館初日がとにかくすごくて。前方席だったからかもしれませんが、曲に体を覆われる感覚。

今回は、照明と背景モニターがとにかく素晴らしくて。

まさに海峡の底にいるような一面の青。

 

4 デストピア

てるさんがギターを持つのをみるだけで、きたきたきたあああああとテンションが上がっていました。

足を広げて重心を落としてかき鳴らすのかっこいい。

 

5MISSING YOU

冒頭の車の音と、イントロで、毎回会場で悲鳴が上がっていた気がします。みんな大好きMISSING YOU。わたしももれなく大好きです。

深紅の照明。切なげなキーボード、乾いたギター。

そしてリーダーの『ONEDAY………』生歌ありがとう!

リズムをとってるテルが既にオーラを放っている!

この曲は、2000年の『あの頃』、がメンバーに憑依している曲な気がします。

メンバーの演奏も熱がこもりつつどこかクール。

特にタクローさんの鬼気迫ったギター。

テルさんの力がこもって曲がった指先が美しい。

アウトロの俯いたテルのシルエットも切なくて好きなのです。

 

6 生きがい

名古屋で特筆すべきは『JUPITER』。

私はすごく詳しいわけではないので、初日は『きっとBUCKTICKの曲なんだろうな』というだけの認識で、会場に漏れる悲鳴を聞いていました。

2日目は三列目でしたが、最前列の女性の方が、ギターが鳴り響いた時点で喉を鳴らし、崩れ落ちるのが目に入って。前日に曲を聞き、歌詞を読み、曲が作られた経緯なども読んでいたので、その女性を見たら、感情が溢れて私までもらい泣きしてしまいました。

ひさしのリスペクト溢れたギター。

てるのどこまでも優しい歌声が沁みいりました。

 

名古屋初日では、2番はアンプの上に乗り歌っていて。

どこまでも届けたいという思いが伝わってくるようでした。

 

ヒサシさんとの絡みは、会場によって変化し色々なパターンが見られたのもツアーの醍醐味。

 

仙台2日目:絞り出すように切なげに『その白い胸が〜』と歌ったあと続け様に『ヒサシィ……』としっとり歌い上げ。そのままギターソロに突入するも、ご本人もしっくりこなかったのか笑いながら首を傾げていた。すごく色っぽかったけど、ヒサシさんに近すぎたのと、歌詞が歌詞だけに妖しい感じで客席も困りました(笑)

 

さいたま:

多分初日は、『ひさしー!』と指差してから、向き合っていた。

2日目は歌い終わりに、『ひっさっしー!』だったかな…

武道館は初日と3日目は歌い終わりパターンでした。

 

名古屋ではあまり目に入りませんでしたが、この後のリーダーのギターがとにかく力が入っていて、お花コンビ限界オタクみたいで好きでした。

 

7 刻は波のように

最初の公演ではイントロを『precious』かと勘違い。よくよく聴くと全然違うのに。

イントロで、『いくぜー』と手をたたき、会場を愛おしそうに見るのが印象的でした。

 

名古屋2日目、の後、下手に向かって、両腕を前に突き出し、波のようにひらひらひらぁ、ってやって、笑いながら水を飲みにいかれたのすごくかわいかったです。

 

この曲のベースがとにかく好きで、ジロウさんが見られる日は見てました(今回、ジロウさんが見えない席が多すぎて、ジロウファンの母はめちゃくちゃ悔しかったと思う。名古屋オーラスは3列目にも関わらず、私の席では微妙だった。隣の母の席からは見られて本当に良かった。)

 

8 LOCK ON YOU

 

エロタンバリン イズ バック!!

 

胸をまさぐり、指なめ投げチュー、度重なるセクシーな煽り、と、各会場毎回絶好調なテルさんでしたが、

名古屋初日が最高でした。あれ、『お疲れ様でしたDVD』か、グレデミー賞にいれてほしい。

可動式スタンド席(ブリージア席)がとにかく気に入っていたテルさんは、とにかく『フリージア』を連呼。

 

フリージア……テルさんから見て左側のフリージア……素敵だね……フリージア

『テルさんから見て右側のフリージア……最高だね』

『テルさんから見て真ん中奥のフリージア……』

 

と、節をつけながらウィスパーにフリージアを煽る。

照れず、面白いわセクシーだわ、で、本当に良かった。

 

2日目は照れて(多分初日のヒサシのMCも引きずってる)笑ってしまい、ぐだぐだでしたね!!

『冷静に考えると何やってるんだろうって……ビデオシューティングだし……』

最終日に急に冷静になるの遅いよ!(笑)

 

♪いら立ち重ねた夜は で、たいていはこめかみを叩いていたのですが、

名古屋二日目では両手を広げて揺れていて、ダンシングフラワーみたいで面白可愛かったです。

 

9 beautiful like you

 

『海峡の街にて』と並んで背景が美しかった。一面の星空。

コロナ禍の映像から始まるこの曲。

さいたまスーパーアリーナでタク、テル、ハジメタルさんで披露された曲のバンド編成。

会場を経る毎、ラストの『私はいつでも あなたの側にいる likeyou』がブラッシュアップされていって。

『あなたの、そばにいる』で声を少しハスキーに持っていくのに、一拍おいた、likeyouは澄み渡る。

 

さっきまでタンバリン叩いてた人は思えない静謐な美しさでした。

 

冒頭の映像ですが、友人が「讀賣新聞やったね」と言っていて、名古屋で注目したら本当にそうだった。

さいたまの気合い入れがソーシャルディスタンスとってたの、何回観ても胸が押しつぶされそうでした。

名古屋では今ツアー1の神席だったため、気合い入れの元気な声も聞こえて。

自分たち周囲ももちろんだけど、GLAYさんたちに平穏が戻ってきて、本当にうれしいな、と思いました。

 

10 軌跡の果て / STREET LIFE

 

軌跡の果て

今回、参加した7公演中2公演しか聴いてなくてびっくりした。TAKUROさんのために歌う、とレコーディングしたこの曲は、昔は、心情を吐露するような、荒れた心と心をすり合わせることで断面がギザギザでもハートができるような、そんな歌に聴こえていたけど、とんでもなく優しい歌に成長したな、と思いました。

 

STREET LIFE

『恋を患い 誰かを愛し』からの、空間を掌握したボーカル。手が、もう私テルさんの手の話ばかりしてるけど、くわって力がこもる手が!本当に!最高で。

『愛していこう 愛していこう』の、弱さと強さを甘さと苦さを噛み締めた表情、表現がグッときます。

STREET LIFEのベースを聴くと、佐久間さんの顔が浮かびます。

 

11 pianista

ヒサシさんの曲で3本の指に入るくらいに好きな曲。 

テルさんが氷室さんみたいな動き(立ち方や腕を内側にくっとする)を多用するからきゅんきゅんしてました。

『ブラインド・メロディィ↑』が好きすぎてずっと聴いていたい。

武道館までは、『一介のミュージシャンさ』で、胸に手を当てたり、ジャケットをヒラっとさせていた。

矜恃を感じて大変好きでしたが、名古屋ではやっていなかったように思う。

『一回のミスを恐れ』で頭を指先で示してたのも格好良かった。

 

ドローンとの戯れも、ナウシカみたいで沸きました。

名古屋オーラスでようやく気づいたのは、あの歌詞が詰まった早いサビで、ドローンに腕を伸ばすためにマイクを左手に持ち替えていたことです。職人芸!

 

村潤さんの弾くトロイメライ、それだけで涙が出るくらい美しく切なく良かった。

 

12 ALL IWANT/belive in fate

ALL IWANT

毎会場、はだけた胸に焦がれ壊れてました。

とにかく格好良かったしかでない・・・

どの会場か忘れましたが、タクローさんとテルさんが絡んでたのすごくよかった。

 

ライブ中にふと思い出したのですが、ALLIWANTって昔、サビの手振り、真っ直ぐじゃなくてクロスを切ってませんでした?違う曲かな・・・

 

belive in fate

色々あったけど、武道館で観た

ジロウちゃんが下手花道にやってきたテルに向けてGLAYチョップしだした事件凄かった。

「そこまで歌わせるんかい!」ってとこまで客席に振る、テルさんのキラキラした笑顔が素敵でした。

名古屋で、目の前でタクローさんとジロウさんがにっこにっこ笑いながら並んで演奏してたのが記憶に残ってます。

 

13 Buddy

仙台2日目

詳細忘れてしまったんですが、仙台ではまだ曲前にTERUさんもMCしてたんですよね。

BUDDYへの想いを先に言ってしまい、「その曲についていまから俺が話すから!」みたいにタクローさんが苦笑していたような。

 

武道館初日

歌い終わりに、「バディィィ↑」と急に叫んだテルさん。

それに合わせてまぜっかえすタクローさん。

更に、美声&ロングトーンで「バディィィー↑」と見せつけるテルさん。

という上手劇場が面白かったです。

 

「親密な関係」「ただならぬ関係」「えっちな関係(囁き)」

ツアーが進むごとに色々と称してくれたリーダーがこちらも大好きです。

結構歌詞を口ずさんでたけど、「ありがとう」に毎回グッときました。

 

14 SEVEN DAYS FANTASY

リーダーの歌が凄く良かった。

はじまる前の煽りが「歌える人は一緒に歌ってください!」だったけど、

どこを歌っていいかいまいちわからず混乱でした。

 

15 young oh oh

ヒサシさんとトシさんの対決!めちゃくちゃ格好良かった。ヒサシさんのカメラアピール凄かったな。武道館のカメラがしっ、も、来いよ!って感じに煽った名古屋もヒサオタの悲鳴が楽しかったです。

この曲、メンバーみんな動くし楽しそうでこちらも満面の笑みでジャンプしてました。

 

16 ruby's blanket / chealsea

物議を醸した銀テープ問題。

アリーナでもスタジアムでも、特攻が舞う瞬間は本当に美しく。

それゆえに、『蜜に群がる大人を冷めた目で睨む』思いでした。

 

ruby's blanket

『本当はずっとこのままこうして抱いていたいけど』

テルさんのハグにきゅん、としていたら、

名古屋でリーダーがギターも弾かずに両手で抱きしめているのを目撃して衝撃で立ち尽くしました。すごい愛!!

♪思い出はポケットの中

のポケットの歌い方が大好きなのですが、今ツアーも最高でしたね。切なさがありつつ可愛い声です。

 

chelsea

名古屋2日目で、にやにやしながらマイクを差し出すテルさんと、

「もっと来いよ名古屋ベイベー!」でくしゃくしゃ笑顔とジロウちゃん。

尊い光景でした。

 

17 HIGH COMMUNICATIONS

ハイコミはいつまでもテル様が降臨なさっている。すごくかっこよかった!!

アンコールMC

名古屋初日

テル『俺、お前のこと大切にしてるゼ!』からトシ→村潤→次郎ちゃんへと天丼し続けたチームワーク。

テルが「あんまり『〇〇だぜ』って言わないよね」と笑っていたけど、連発するのはスギちゃんくらいですかね。

 

ジロウちゃんが凄く長く話していた!次の日の分も話すのか?ってくらいに。

リーダーをほめちぎり、トシさんをほめちぎり。

『リーダーのソロに俺はヒサシと言ったんだけど』で下手が揺れました。

 

名古屋2日目

DVD収録されない部分

ジロウ『おめぇ今日のLOCKONYOU面白かったな!何年やってんだ』

 

EN1 とまどい/SPECIAL THANKS/誘惑

 

HISASHI MC

「北海道の山に入って怒られたり」の自虐が面白かった

「配信に手をだすのですが、不慣れ、不慣れなもので」の言い方が小さな子みたいでかわいかったです。

「死ぬまでGLAYをやらないか!」の後がぐだぐだ(鈴木蘭々いわくのがんばるぞい、あ、ちがう、負けないぞい!あー)だったのが最高にひーくんでした。

名古屋初日

ひさし『ロックバンドって面白いね。大切にしてるっていうけど、そんなことないと思う』

『みんな愛してるぜー!っていうけど、ファンの中には絶対合わない人いるもん!』

このMCからのSOULOVEよwww

 

名古屋2日目

ひさし『こんな良いコンサートの中で悪態なんてつけないよ』

 

EN2 SOULLOVE

歌わせる部分が会場によって違ったのは、会場の盛り上がりを見ていたのか、

テルさんの気分だったのかが気になっています。

武道館3日目は「通り過ぎる雨の向こうに 夏を見てる」まで歌わせてて、

多分一番客に振ったパートが多かったと思う。

 

EN3 kissin noise

前にタクローとテルが出てきて、客電もついて、きらっきらしているのを見ると、

わあああ!(語彙力消滅)ってなります。

♪2人はとても許せない

で指を二本立てているのが昔から好きで、テルファンは結構まねしている気が。

同じことをしている人がいると、あ、テルファン、って嬉しくなります。

 

EN4 THE GHOST

前列じゃないとシルエットしか見えないいけずな感じが格好良かったです。

ホールの時、ハンドルを握って揺らすような動きをしていたから、どこかでしてるのかな、と目を凝らしていたけど、アリーナではやっていなかったです。

 

挨拶

初日:ヒサシのMCを引きずって「愛してるぜー」がいい辛くなってしまったてるさん

「2023年最後にこんなことになるとは」とぼやきながらも叫んでました。

上手挨拶から戻る時、先頭がお花で笑いあってて、本当にお花が咲いているようでした。

 

W EN 誘惑

映像に夢中すぎて、気がついたらメンバーが再登場していて無我夢中に手振りした。

インスタライブにもあるけど、とにかく会場の盛り上がりが凄くて、『みんななんだかんだ言って大好きじゃん』って感じでした。(武道館初日も狂い方が凄かった)

下手が向かい合ってプレイしている時、開場だとテルさんが「あっち!」って下手をアピールしているように見えたんだけど、インスタライブを見たら違って普通にアピールだった・・・?

 

 

◯なんの曲か忘れてしまったもの

・テルさんの🫶

 何かの曲で、手でハートを作って頭上に掲げて揺れてくれたの可愛すぎて爆ぜそうでした(名古屋2日目)

 

・てるさんのまなざし

何かの曲の「まなざし」と言う単語で、両目の横で親指と人差し指をたててたの意味わからないくらい可愛かった

 

・ひーくん手を振る

下手花見で、急に満面の笑顔で右手をひらひら降り出したので二度見しました。

 

◯目があったという妄想

下手で目の前が立ち位置だったひーくんに、頷いたら頷き返してくれた

リーダーに咲いたら、拳で返してくれた

Chelseaで、ジロウちゃんに銀テープを振る右手を左手で指差しアピールしたら、『へえ』みたいな冷めた目で見られた笑

てるさんとは合わない気がする。

 

はああーーー2023年のうちに書ききりました。

過去の公演について話していて、忘れていることの多さにおののいたので、

来年からはきっちり記録を残していきたいです。いつかの自分の、それこそ老後の楽しみに。

 

2023年のGLAYさん、ほんとうに、おつかれさまでした!

 

 

 

歌詞の好きなところをひたすら書く:都忘れ/GLAY

初めての投稿ですが、前置きは割愛して書きたいことだけ書いていきます。


自粛を続けていく上で、必要となるのは拠り所。

オンライン飲み会だったり、ゲームだったり、手の込んだ料理だったり、周りから様々な話を聞きます。

私はもともと引きこもりが好きな上に、仕事が通常営業なため日常に変化はないのですが、楽しみにしていたイベントの相次ぐ自粛に、刺激欲しさで、我慢していたDVDを購入したりamazon fire stickを購入して映画ドラマ三昧をしています。


そして、なるべく『思ったことは言う』を心がけるようになりました。

短絡的な喧嘩を推奨しているわけではなく、

改めて、『永遠なんてない』という言葉が千本のナイフと化して胸にグサグサと刺さっているからです。

上記はタクローさんが2000年代によく語っていた言葉ですね。『胸懐』は一章まるまるその話だったような。

伝えたい相手は明日にはいないかもしれない。

特に好意は、法テラスにお世話にならない範囲で伝えていきたいと、切実にも思わざるおえない状況です。コロナ禍です。


解散をしない、約束を破らないバンドに会えない異常事態。


いまだから感じているかもしれない気持ちを書いていこうと思います。


そんなわけで、『都忘れ』です。名曲です。

GLAYファンが見たら、今更すぎる名曲です。2パターンあるツアーのセトリのバラードゾーンに数年に1回組まれて、イントロでファンが悲鳴を必死に抑えるアレです。サビで空を掻くてるさんの手の動きが美しいけど、たまに『宣誓!』みたいになっちゃってる時もある、武道館で披露される率が高い気がするあの曲です。


歌詞はここから

https://www.uta-net.com/song/13189/


わたしも勿論大好きな曲なのですが、20年間聞いてきたのに、いまいち歌詞に踏み込んで考えたことがなかったのです。

テルさんの優しい声、透き通ったキーボード、甘く、時にひっかくギターの音色、胸の底から感傷を駆り立てるベース、温かくて適度なドラム、加えてテルさんの手の動きに、タクローさんのコーラス。

観聴きすることが多い味わい深い曲なんです。


あと、どちらかと言えば、後半の歌詞に重きをおいて聴いていました。


『時代が僕等の背中を押した事さえも

 シナリオの一部だと笑った』

『階段を昇る時も降りるその日が来たとしても 変わらない優しさを胸に秘めて胸に秘めて この足で歩けたなら』


GLAYの90年代を知っているファンで、ここが胸に刺さらないファンがいるでしょうか。

反語です。

『階段を昇る』が、登るではなく『昇る』である点も、神輿のごとくスターダムに迫り上げられていく彼等の姿が浮かびます。

降りる時は自分の足で降りる、奈落の底には落ちない、そのためにも『優しさを胸に秘めて』、そんな風にも深読みしてしまいます。

ここ、昔はマイクに縋り付くように歌っていたテルさんが、近年、昔との差異とメンバーの絆を披露するかのようにTERUポーズを決めていたのが印象的でした。


この2番AメロからBメロの強さ、そして『都忘れ』というタイトルから、

わたしはこの曲をラブソングよりも、GLAYというバンド自体の曲という比重で捉えていたのです。願い事、とか、消えゆく魔法とか、降り注ぐ雪、というワードが持つ可愛らしさに、それ以上の関心を持たずにいました。

しかし今回、登場人物2人の関係性にフォーカスしてみると、 20年間何を聴いてたのだろう、私はピーでピーでピーだな、と差別用語で自分を責めたくなるくらいに衝撃を受けました。


『もう二人はお互いの過去に戻れない』


いきなりパワーワードきました、恋の始まりにはあまりにも重い一言。


『春に芽生えた恋心 計画を練る夏の午後』

と、恋への向き合い方が若く可愛げさえ感じる青年に対して、あまりに痛烈ではないか?もしくは、何かしらの状況に酔っているのか、と感じてしまう『君』の言葉です。


『終わらない秋を過ぎ 手ぶらだった2人にはゆずれない愛がある』んでしょう、やっと手に入れた恋人から、なぜそんな一言を浴びさせられるのか。

前向きな『世界の果てまで行ける!』ではなく、どこか逃避行みを感じる『世界の果てまで行けるかな?』。


ここを解釈するにおいて、ひとつ定義が生まれます。

ふたりは本当に手ぶらだったのでしょうか。


青年は手ぶらだったのかもしれません。しかし『君』の手には、夏まで誰かの手が重なっていたのではないでしょうか。


だからこそ、『世界の果てまで』行きたいような気分になるし、『不意に傷つけた人達を思った』んでしょう。


メンバーから、『歌詞を読めば、いまどんな恋愛をしてるか判る』と評されていたタクローさん。

著書やインタビューの中で、初期の歌はある女性についての歌詞がほとんどだそうです。

最初は知り合いの彼女で、ずっと好きで、

たまたまフリーな時に付き合うことができた、と書かれていました。


なるほど。


その条件を加味した上でサビに入ると、健気すぎて布団の上をゴロンゴロン転がりたくなります。


『誰にも見せない願い事を今夜解き放とう

いつかは消えゆく魔法でもいいよ

共に今を生きてる』


手に入れた後の方が辛いこともあるとは言え…そんなに不安にならないで、大丈夫、わかんないけど、きっと大丈夫だよ、そんなふうに無責任に励ましたくなります。


そして、そのまま、2番サビを見ると。


『夢中で伸ばした指の先に触れるものは何?

どこまでも澄んだ君の瞳

降り注ぐ雪が舞う』


私はずっと、指を伸ばしているのはGLAYさんだと思っていました。

無我夢中に実体の知れない夢、成功、あるいは何かしらの光を掴もうとしているバンドの姿だと。おそらくテルさんの手の動きを追い過ぎていたんです。


指を伸ばしているのが『君』だとしたら、その向こうにあるのは虚空だと思います。

近くにいるのに、こちらには伺いしれてくれない何かに対してです。


そして、もし前述の『彼女』に対しての歌詞だとしたら、ここに出てくる『雪』は妄想か比喩だと考えられます。

なんでしょう、チラチラしてるもの。

ここは受け取り手が考えていいところな気がするので、自分なりの解釈は差し控えます。


実際の雪を窓越しに、映像で、とも考えられますが、なんか違うのですよね。

(彼女と函館の雪を見ることは叶わない、だけど見せたい、という思いがwinter,againだそうなので)


歌詞は英詩で締め括られます。


『I CANT FEEL LOVE WITHOUT YOU』


字面をまじまじ見つめると照れるほどの熱さ。当時シングルにしたかったのは楽曲の完成度の高さはもとより、ラブレターであり決意表明だったのかな、と思えてしまいます。


若き日のタクローさんの名歌詞、GLAYの名曲だなあと改めて思うとともに、


早くライブに行きたい・聴きたい


そんな気持ちでいっぱいです。

※文体、おそらく後で推敲します



タクローさんのライフワークシリーズのひとつ、BELOVEDanthologyで都忘れを聴こう!

デモ音源、DVDもついた3枚組だよ。

https://gdirect.jp/store/products/detail.php?product_id=999